人間と妖怪の共存できる社会
記録の中の妖怪が示唆するもの
『日本書紀』『続日本書紀』という正史に記録された怪異現象をみてきた。
妖怪が必ずしも人間に災いをなす存在ではなく、人の世に時折出現して人々を驚かせはするが、恨みつらみを抱いてでるのではなく、そこが怨霊との違いである。
人間対人間、人しかみとめない世の中になるにつれ、人間そのものが悪霊になっていくプロセスをこれらの史書からうかがうことができる。
人間優先の社会ではなく、人間が妖怪化するのでもなく、もう一度、こうした妖怪と共生できる世の中を構築してゆかなければならないことを、これらの「記録の中の妖怪」が示唆してくれる。
『妖怪学の基礎知識』
※ 妖怪の種類が増えた時代、江戸時代、この平和な時代、260年間という間、争いがなく、世の 中平和だったということでしょう。人間も妖怪も住みやすい世の中だったということかな。
幽霊と妖怪の違いは、以前のブログで紹介しておりますので、そこを参照してください。