イギリス公使パークス
イギリス公使パークス
イギリス公使パークスは、大政奉還はときの流れと歓迎し、薩長を支持した。ただし新しい政権が誕生しても、慶喜はこれまでの業績が評価され、しかるべき地位につくだろうと考えていた。
確かに土佐が間に入り、平和裏に委譲されるのであれば、慶喜の決断も評価されるものだった。しかし大政奉還の翌日には領地も没収され、朝敵として討たれる運命にあったとすれば、すべては慶喜の独りよがり、誤算以外の何物でもなかった。
結果として、慶喜は土佐にいっぱいくわされた。おのれの才能を過信し、部下を信じぬ孤独な将軍の大失態だった。